『アイツとカノジョと魔法の手』1〜3巻を読んだので感想など
表紙が可愛くてつい手を出してしまいました。。
明確な夢や目標を持ったひとのキラキラしたお話です。
- 作者: しばの結花
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/07/24
- メディア: Kindle版
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ざっくりなあらすじ
東京で美容師になる夢を持った美容専門学生さんのお話です。
田舎町から美容師になるために上京した吉良アイコ。親から美容師になることを猛反対されながらも特待生入学した才能あるイケメンな風間悠。
美容師になる!(東京で)という目標をもった同士、お互いに高めあっていきながら、その一生懸命さに惹かれてくお話。
ひとことでまとめるなら、「コンパクトなご近所物語」でしょうか。
本篇の裏側でヤザガクではこんなストーリーもあったんだよ。みたいなサイドストーリー的な感じかな?
このお話の魅力
- 出て来るキャラクターみんなカワイイ、カッコイイ。絵が丁寧。
- 美容専門学生のお話なのでみんなオシャレ。
- 明確に目指す道を見つけた人と、まだ見つけられていない人の光と影を描いている
- 19,20歳という若さゆえにある悩みや葛藤を描いている。
- キラキラまぶしい!
とにかくまぶしいです。
若いってうらやましい!ってアラサー女子としては思っちゃう。
丁寧に描かれている作品で、出て来るキャラクターみんなカワイイしカッコイイ。
そして小物や服装、ヘアスタイルももちろんオサレ。美容系ばんざい。
だから余計に感じるのか分からないけど、矢沢あいの世界観に似た何かがあるなぁ。と。
作者のしばの結花さんの年齢は分かりませんが、同世代くらいかもう少し上だったりしたら、そりゃ憧れの漫画家さんですし、しばの結花さん自体、高校の頃は美容師になりたかったとかなんとか。
きっと影響受けたマンガさんの1人にはきっと入っているだろうなぁ。なんて思いました。
私だけなのかな?と思って、しばの結花さんをネットで調べてみたところ、Googleの検索予測で「しばの結花 矢沢あい」と出てくるじゃないですかw
Twitterでもこんな方いました。
よかった~私の感覚まちがってなかった。
しばの結花さんの絵柄は、NEXT矢沢あいさんって感じがします♫おしゃれ感がにじみ出る感じ。あとは、矢沢あいさんの作品ぐらいキャラクターが強くなると凄みが出ると思うのですが!
— AK (@AmyKumoi) 2015年9月16日
この作品はストーリー展開かなり早いです。
あまり細かいことは描かず、とはいえ、要所要所はちゃんと抑えている。
私が特に刺さるのは、地元でくすぶっているアイコの彼氏である慎太郎と、明確な目標に向かって頑張っているアイコの光と影感。
慎太郎は特に何かやりたいことはなく、なんとなく東京の大学に進学しようとしていたものの、受験に失敗して浪人生をしている。
明確な目標ないまま浪人生やってて、彼女はキラキラしっかりしていると余計に自分が惨めな気持ちになってしまって、、最終的にはアイコと一緒にいることが好きなのにツラいと感じて、涙ながらに慎太郎から別れを告げることになるんよね。
わー・・慎太郎の気持ちわかる。
彼氏彼女でなくとも、自分の周りでそういうキラキラ頑張っている人と自分をどうしても比べてしまって、変に焦ったり煽られてしまったりすることあるわぁ。
この光と影の感じだったり、慎太郎の好きだけど一緒にいるとツラいと思う気持ちの描き方は、『ご近所物語』の後半でツトムがミカコに対して自分って夢とかないなーって悩んでなんとなく写真を始めるあの描写に似ている。
19,20くらいってまだ将来どうにでもなる年齢っちゃ年齢だけど、早い人はその歳で才能開花していたり、夢に向かって突き進んでいる人もいるから、みんな自分の歩み方を不安視して周りを見渡しては焦るお年頃なんだろうね。
それから、地元の同級生で女優になるために中2の頃に東京へ転校した澪と、アイコのお互いがお互いに地元にいた頃に「あのコがこうだから自分もがんばろう」って思える存在だったってところがいいなと思った。
自分という存在が誰かの将来に少なからず影響を与えているってスゴイことで、素敵なことだなぁって思う。
「一生懸命さ」っていいよね。
ストイックにずっと社会人やってきている方だから余計だけど、こういうストーリー見るとなんだか元気になる。
展開が早いので、全3巻一気に読めちゃいます。
表紙のデザインもかわいいです。
ねむようこさんの『午前3時の無法地帯/危険地帯』に雰囲気似てます。